守りのAGA治療薬
AGA治療薬には、攻めと守りの2つのタイプが存在します。
今回は守りのAGA治療薬をご紹介。
・プロペシア
・ザガーロ
守りのAGA治療薬は抜け毛の原因である男性ホルモンの生成を根本的に抑えて、抜け毛の進行を抑制します。
今回は守りのAGA治療薬を紹介します。
プロペシア
プロペシアは、1997年にAGAの治療薬として認められた内服タイプの治療薬です。
AGAになる原因は、男性ホルモンであるDHT(ジヒドロテストステロン)が関係しています。
DHTはテストステロンと呼ばれる男性ホルモンが、5αリダクターゼと呼ばれる酵素と結合し生成された物質。
有効成分・フィナステリドは、5αリダクターゼを阻害する効果があります。
AGAの原因であるDHTを作らせないため、抜け毛の進行を止めることができるのです。
プロペシアの飲み方
プロペシアの服用タイミングは特に決まっていません。
食前・食後・空腹時など好きな時間に服用可能です。
有効成分の血中濃度は服用後1時間で最大に達し、24時間後にはほとんど無くなります。
毎日同じ時間帯に服用することで、成分の作用が途切れることなく効果が出やすくなります。
摂取量は0.2から最大1mgまでとなっています。
継続して服用することで、薄毛に対する効果が期待できます。
もし飲み忘れた場合は、その時点で服用しましょう。
前日分を服用し忘れた場合、1日分は飛ばしてください。
1回の服用で2日分を飲むのは止めてください。
プロペシアの副作用
男性機能の低下、初期脱毛など
有効成分・フィナステリドには、男性機能の低下やリビドー減退の症状が現れることがあります。
臨床実験においては、プラセボ患者とほとんど同じ発生率となっています。
副作用の発現には個人差があります。
プロペシアを服用した後に気になる症状が出た場合、医療機関を受診しましょう。
ザガーロ
ザガーロの有効成分は、デュタステリドです。
体内に存在する酵素、5αリダクターゼの働きを阻害してDHTの生成を抑制します。
抜け毛になる原因を根本的に抑えることで、ヘアサイクルの正常化や薄毛の改善効果が期待できるAGA治療薬です。
ザガーロは前立腺肥大症の治療薬として開発されました。
2001年にはアメリカ、2002年にはヨーロッパ、2008年には日本で製造販売承認を取得し前立腺肥大症の薬として発売が開始。
プロペシアに次ぐAGA治療薬として、その名を知られていきます。
ザガーロの効果
AGAの原因因子であるDHT(ジヒドロテストステロン)は、男性ホルモンであるテストステロンが5αリダクターゼと結合することで作られます。
ザガーロもプロペシアと同様、5αリダクターゼに作用します。
5αリダクターゼはⅠ型とⅡ型の2種類あり、ザガーロは両方に作用します。
プロペシアはⅡ型にのみ作用するため、ザガーロの方が1.6倍もの効果があると言われています。
薬の成分の血中濃度が半分に減るまでの時間を半減期と言います。
プロペシアの半減期は4時間ほど、ザガーロの半減期は約2週間と言われているため、DHTの抑制効果が高いと言えます。
プロペシアを服用しても効果が出なかった人が、ザガーロに変えると抜け毛が減ったという報告は多いのです。
ザガーロの副作用
勃起不全、リビドー減退、精液量減少、めまい、乳房障害、多毛症、腹部不快感、下痢、倦怠感、脱毛症など
ザガーロの副作用の発症頻度は高くはありません。
勃起不全や射精障害、性欲衰退などの性機能不全に関しては、1%以上。
ほかの副作用は、1%未満と低くなっています。
ザガーロやプロペシアを服用すると、髪の毛が抜ける?
ザガーロやプロペシアを服用すると、一時的に抜け毛が増えることがあります。
乱れたサイクルを投薬治療によって正常化する過程で起きる症状で、初期脱毛と言われています。
AGAの大きな原因であるDHTは、ヘアサイクルの成長期を短くします。
ハリやコシのある毛髪が育たず、うぶ毛のような細くやわらかい髪の毛が生えてしまうのです。
プロペシアやザガーロでは、もともと生えている細くて柔らかい髪の毛にハリやコシを与えることができません。
プロペシアやザガーロを服用すると、ヘアサイクルを整える過程で細い髪の毛たちは抜けおちてしまうのです。
初期脱毛の現れ方には個人差があり、抜け毛が増え始めて1~3ヵ月ほど経つとだんだん落ち着いてくると言われています。
薬が効いてきたというこうかの目安にもなりますので、あまり心配はせずに治療を継続することが大切なのです。
今回は、守りのAGA治療薬を紹介しました。
守りのお薬と攻めのお薬は作用が異なるため、併用すると効率的にAGAを改善できるでしょう。